金沢機工株式会社
コラム

コラム

予防保全と事後保全を徹底比較!予知保全についても解説

2023.06.26

予知保全

皆さんは、予防保全のほかに、事後保全とはどのような仕組みなのか知りたいと思っていませんか?


予防保全とは、機械や設備の故障や不具合を防ぐため、定期的に点検・メンテナンスを行う方法です。


対する事後保全は、故障や不具合などが起きた後に対処する方法なので、万が一のことが起きても対処しやすいでしょう。

 

どちらがいいのか判断するには、予防保全だけでなく事後保全について知ることも重要だといえます。


ここでは、事後保全とは何か、メリットやデメリット、予防・事後どちらで保全対応するべきなのかをご説明していきます。


この記事を最後まで読むことで、事後保全の重要性がわかるので、是非とも最後まで読んでみてください。

 

予防保全と事後保全の比較

 

予防保全

事後保全

特徴

点検・メンテナンスの周期が決まっている

故障や不具合が起きた後に対処する

メリット

故障や不具合などのトラブルを未然に防げる

作業コストや負担が軽減される

デメリット

異常の有無に関係なく保全業務を行うコストが発生する

突発的な対応になる可能性がある


それぞれの特徴などには以上のような違いがあります。

 

予防保全とは

予防保全とは、機械や設備の故障や不具合を防ぐため、定期的に点検・メンテナンスを行う方法です。


点検やメンテナンスを怠らないようにすることで故障や不具合を未然に防ぐことができれば、さまざまなトラブルや事故の回避につながります。


予防保全の徹底は業務効率化の実現だけでなく、作業中の事故などのトラブルから作業員の身の安全を守ることにつながるでしょう。

 

予保全のメリット

この方法には以下のようなメリットがあります。


・設備の長寿命化
・ ダウンタイムが回避できる
・ 製品の品質が向上する


未然に故障や不具合などのトラブルが防げるので、結果的に機械や設備の修理頻度が少なくなります。


また、故障や不具合によって機械や設備を止める必要性がなくなるため、ダウンタイムを回避できるほか、製品製造の作業工程に問題が発生して品質低下を招くこともありません。


総じて安定した稼働が可能なので、業務効率化が実現するのが大きなポイントです。

 

予防保全のデメリット


一定の周期で保全業務を行う必要性がありますが、場合によっては故障や不具合が起きそうな場所が見つからないことも少なくありません。


とくに短い周期で保全業務を行っていると、それだけ機械や設備も正常な状態を保っており、何も問題がないばかりかコストしかかからない無駄な業務になることが多々あります。

 

事後保全とは


事後保全とは、何らかの故障や不具合が起きてから対処する方法です。


予防保全は基本的に故障や不具合が起こる前に対処する方法ですが、事後保全はあえて後手に回って原因究明を徹底し、すぐに稼働できるように対応するところが違います。

 

事後保全のメリット


基本的に故障などが起きてから対応するので、いつ起こるかわからないために行う継続的な事前対応の必要がありません。


もちろん不具合などは起こらないに越したことはありませんが、継続的な事前対応だけでも多くのコストがかかります。事後保全のみであれば故障や不具合が起きたときに迅速な対応ができるため、余計なコストがかかりません。


後手に回るのではないかと思うかもしれませんが、逆にいえばベストな環境下で故障や不具合などに対処できるため、コストはもちろん負担も軽減されます。

 

事後保全のデメリット


完全に後手に回る対処法なので、故障や不具合などが発生している状態で使い続けなければならないリスクもあり、それが大きなデメリットです。


しかも突発的に対処する必要性があるため、どうしても機械や設備を止めなければなりません。そうなるとダウンタイムを回避することができなくなり、生産性が落ちて業務に多大な影響を与えてしまうでしょう。

 

予防保全と事後保全どちらで対応すべき?



それぞれの違いはわかったものの、どちらで対応するべきなのかわからない方も多いのではないでしょうか?


予防保全は、いつ起こるかわからない故障や不具合を未然に防ぐために行われますが、代わりに作業コストが発生する上に負担も増加しやすい業務です。


事後保全は、予防保全のような業務を一切行わないためコストがかからず、負担も軽減されますが、突発的な対応になるのでダウンタイムは避けられません。


それでは、どちらで対応するべきなのかご説明しましょう。

 

予防保全で対応すべきケース


機械や設備が故障したり不具合を起こすとダウンタイムが発生してしまうため、生産性が落ちるうえに修理にかなりのコストがかかってしまいます。


故障や不具合を未然に防ぎ、生産性の低下や修理費をかけたくない場合は予防保全がおすすめです。

 

事後保全で対応すべきケース


事後保全は完全に後手に回って修理を行う以上、ダウンタイムは避けられません。


しかし機械や設備の修理などが短時間で実施できる場合は、ダウンタイムを最小限に抑えられるため、事後保全がおすすめです。


故障や不具合が起きても、リスクの低い場所であれば業務に大きな支障をきたさないため、事後保全でも十分に対応できます。常に最適なタイミングで対処できるならば、小さなトラブル程度が発生しても問題はないでしょう。

 

安定して運用するためには事後保全も予防保全も必要


それぞれ大きな違いがありますが、より安定した運用をするならば、基本的には両方を採用して対処するのがおすすめです。


業務効率化を図る上で重要なのは、ダウンタイムを最小限に抑えることです。それは、両方の保全業務を組み合わせることで実現可能になります。

 

予防保全・事後保全から予知保全に移行している


以前は予防保全や事後保全が一般的でしたが、現在では少しずつ予知保全に移行している傾向にあります。


予知保全は予定に関係なく、トラブルが起きそうなタイミングを予知して効率よく対処する方法です。


現在、予知保全を効率よく行うためのツールは多く提供されています。今後は、よりデジタル技術を活用したツールが増えていくでしょう。


これから予知保全の導入を検討しているのであれば、金沢機工株式会社が提供している「機工報」を導入してみてはいかがでしょうか。


機工報」とは外れ値検出診断レポート自動生成ツールであり、予知保全を行うのに役立つ機能を揃えています。

 

製造ラインで取得できる膨大なデータを解析・可視化し、データ分析や運用シミュレーション、レポートの自動生成などが可能です。


さまざまなデータから設備や装置の不具合を検知してくれるので、はじめて予知保全を行うときにおすすめです。

 

なお、予知保全については下記の記事で詳しく解説しているので気になる方は確認してください。

 

予知保全とは?技術や具体的な手法についても徹底解説

 

予知保全を検討しているなら金沢機工にご相談を 

予防保全が故障や不具合を未然に防ぐための方法なら、事後保全は故障や不具合が起きた後に対処する方法です。


どちらもさまざまな違いがありますが、事後保全は問題が起きた後に対処できるのが最大のメリットであり、負担軽減も大きな役割なので重宝されます。


ただ、事後保全を行ったとしてもダウンタイムが避けられない以上、業務に支障が出る可能性が高いでしょう。

 

ダウンタイムを最小限に抑えるなら、どちらか一方ではなく両方を、あるいは予知保全を採用するのがおすすめです。


page
top